避妊には、ピルやミレーナ(避妊リング)、避妊インプラントなど、さまざまな方法があります。大宮駅前婦人科クリニックは、さらに患者様のライフスタイルやニーズにお応えできるよう、新しく「避妊注射」をご用意いたしました。
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避妊注射とは?
避妊注射とは、3カ月に1度、三角筋部または臀部の筋肉に、デポプロベラというお薬を注射する避妊方法のことです。この注射は、医療従事者によって実施されます。避妊率は99.7%で、避妊法として一般的な低用量ピルやミレーナなどと比較しても、遜色ないほど避妊効果が高いです。
デポプロベラの詳細
避妊注射で使用する薬剤は、デポプロベラといいます。デポプロベラは、女性ホルモンの一つであるプロゲステロン(黄体ホルモン)を化学的に合成したホルモンであるプロゲスチン=メドロキシプロゲステロン酢酸エステルが主成分です。プロゲスチンを筋肉注射すると、体内で黄体ホルモンのような働きをするため、排卵が抑制され、受精も阻害されるため、避妊につながります。
デポプロベラは、黄体ホルモンしか含まれない単剤製剤のため、血栓症リスクがある方でも使用可能です。
避妊注射の料金表
大宮駅前婦人科クリニックでは、避妊注射を下記の料金で承っております。デポプラベラは海外で安全性が認められている薬剤ですが、日本では現在、厚生労働省による承認がなされていないため、注射の目的に関わらず自費診療となることをご了承ください。
避妊注射 | 9,900円 |
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検査費 ※2年経過後、半年に1回 |
3,300円 |
※避妊注射は自費診療のため、クレジットカードがご利用いただけます。上記は税込価格です。
※別途診察料を頂戴します。2回目以降は、医師の診察希望がある方と、避妊注射を打つ回数が9回目の方は、再診料1,650円を別途頂戴します。
避妊注射の方法と診療の流れ
避妊注射の方法は、筋肉注射または皮下注射の2種類あります。大宮駅前婦人科クリニックでは、薬剤を素早く吸収できる「筋肉注射」を行っており、三角筋部または臀部の筋肉に注射します。続けて注射で避妊をする際の接種間隔は、3カ月に1度です。
最初の注射は、月経初日から5日目までの間に接種します。人工妊娠中絶手術後や流産後、または出産の直後の方は、術直後、出産直後に接種することが可能です。当クリニックでは、産後の方に関しては、授乳の有無に関わらず、出産後6週以内に開始としています。
避妊注射の間隔として、2回目以降の接種は、1回目の避妊注射接種から11週0日~13週0日までの間としております。この接種間隔が13週0日以上になった場合は、必ず妊娠の有無を確認させていただくのをご了承ください。
ご予約から注射までの流れ
■避妊注射が初診のケース
- 1:医師による診察
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避妊注射について、効果や副作用などをくわしくご説明します。ご不安な点がございましたら、些細なことでも遠慮なくご質問ください。
- 2:避妊注射施行
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三角筋部または臀部の筋肉に避妊注射を行います。注射針の刺入によるお痛みを感じます。
初診の方や、避妊注射を初めて受けられる方は、必ず医師による診察と避妊注射が適応になるのかなどの確認、注意事項の説明を受けていただいております。そこで適応と診察されなければ、避妊注射は処方・接種できません。予めご了承ください。
月経初日から5日目までであれば、初診の方でもご来院当日に接種可能です。それ以外の方は、日を改めていただき、次回の月経初日から5日目までの間に再度ご来院いただきます。その際は、特に診察はせずに、注射のみお受けいただく形になります。
12~20歳および45歳以上の方の避妊注射の適応については個別検討とさせていただき、20~45歳までの方は2年経過後、定期検査の結果を確認しながら、継続の可否を判断させていただいております。
■避妊注射が2回目以降のケース
- 1:看護師による体調などの問診+血圧測定
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避妊注射の接種にあたり、当日のご体調の確認をさせていただきます。
- 2:避妊注射施行
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初回同様、三角筋部または臀部の筋肉に避妊注射を行います。注射針の刺入によるお痛みを感じます。
避妊注射2回目以降の方は、看護師による問診の後に、注射の接種となります。月経初日から5日目までの間にご来院となるようスケジューリングして、ご予約いただくようお願いいたします。
避妊注射の効果
避妊注射には、排卵を抑制し、受精を阻害、妊娠成立を防ぐ効果があります。その避妊確率は、99.7%と非常に高い数値です。
有効成分である人工的に作られた黄体ホルモン(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル)には、排卵抑制作用が認められており、着床阻害作用や精子通過性阻害作用により、高い避妊効果が得られます。
避妊注射の副作用
避妊注射には、下記のような副作用が挙げられます。
主な副作用 | 不正出血、頭痛、腹痛・腹部違和感、体重増加、めまい、月経不順 |
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重症な副作用 | 骨粗しょう症など |
避妊注射のもっとも多い副作用は不正出血です。しかし、通常は軽度のため、貧血などの症状が起こることは稀です。身体が慣れてくると、不正出血も減少する傾向にあります。
また、体重増加も副作用として挙げられますが、基礎代謝の低下が原因ではないと考えられているため、これまでと同じ食生活を送られれば、体重の変化は気にならないといえるでしょう。
避妊注射のメリット・デメリット
避妊注射のメリットとデメリットをくわしく解説します。
避妊注射のメリット
- ・避妊確率が99.7%と非常に高い※1
- ・3カ月に1度の注射で済むため、ピルと比べわずらわしさがない
- ・子宮内膜症、月経痛の緩和
- ・経血量の減少
- ・子宮体がん、骨盤内炎症性疾患、鉄欠乏性貧血リスクの低下
- ・避妊注射単体では高血圧や血栓症のリスクを高めない など
- ※1.理想的な接種期間を守った場合の避妊率
避妊注射には、上記のようなメリットが挙げられます。3カ月に1度、年に4度の注射だけで99.7%もの避妊効果が期待できるのが、この注射の特徴であり、メリットです。毎日ピルを服用するわずらわしさから開放されたい方にとって、とても大きなメリットと言えるでしょう。
その他にも、エストロゲンが含まれていないため、血栓症のリスクがあると診断された患者様も安心して使用できるのは嬉しいポイントです。
避妊注射のデメリット
- ・不正出血などが起こる可能性がある
- ・注射中止後に妊娠を望んでも、薬剤の効果が切れるまで妊娠できない(最短半年~最長18カ月ほど)
- ・最大処方期間が定められており、その後は他の避妊法を選択しなければならない など
避妊注射のデメリットには、上記が挙げられます。
避妊注射は年に4度の注射で済むというメリットもありますが、最大投与期間を定めているため、継続して避妊したい方にとってはデメリットでもあります。
20~45歳までの方 ※最長5年 |
2年経過後、検査結果を見ながら継続の可否を判断 |
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12~20歳および45歳以上の方 ※20歳未満の方は最長2年 |
個別検討 |
大宮駅前婦人科クリニックの避妊注射は、2年または5年経過後、避妊注射を再開する際は、処方継続期間相応分の休薬期間を設けさせていただき、検査の結果に異常がなければ再開を検討いたします。休薬期間中は、ピルやミレーナなど、他の避妊法に切り替えなければなりません。
また、避妊注射の使用中に妊娠を希望された場合も、注射の使用をやめた後すぐに妊娠できる状態に戻れるわけではなく、最短で半年~最長18カ月は妊孕性(にんようせい/妊娠するために必要な能力)が回復しない可能性がある点がデメリットとなります。
避妊注射の注意点5つ
避妊注射の注意点は、以下の5つです。
- 1.最大処方期間(5年)経過後、休薬期間を設けなければならない
- 2.注射中止後すぐに妊娠がしたい方には向かない
- 3.注射の間隔が13週以上空くと避妊効果が薄れ、妊娠の可能性がある
- 4.2年以上継続する場合は定期検査(採血)が必要になる
- 5.併用すると避妊効果が下がる薬剤・サプリメントがある
どのような避妊方法にも注意点はありますが、より安心・安全に避妊を行うためにも、守っていただかなければならないものとなっております。
1.最大処方期間(5年)経過後、休薬期間を設けなければならない
避妊注射には、骨粗しょう症リスクが認められているため、当クリニックでは処方可能期間を、最長5年までとさせていただいております。
5年経過後、避妊注射を再開する際は、処方継続期間相応分の休薬期間を設けさせていただき、検査の結果に異常がなければ再開を検討いたします。休薬期間中は、他の避妊方法を検討・実施する必要があるため、ご注意ください。
大宮駅前婦人科クリニックでは、2年経過後、検査結果を見ながら継続の可否を判断させていただいております。
2.注射中止後すぐに妊娠したい方には向かない
避妊注射が原因となり、不妊症にはなりません。しかし、他の避妊法と比べ、妊孕性の回復に時間がかかるのは事実です。
妊孕性が回復する期間には個人差があり、最短半年~最長18カ月程度時間がかかるとされています。そのため、「何歳までに赤ちゃんが欲しい」など、ご自身のライフプランが明確に決まっている場合は、自身のライフプランに支障が出ないのかを逆算してから、処方・接種の検討をしましょう。
3.注射の間隔が13週以上空くと避妊効果が薄れる
妊孕性の回復までに時間がかかるとはいえ、13週(約3カ月)以上注射の間隔が空いてしまうと、妊娠する可能性も否定できません。
そのため、大宮駅前婦人科クリニックでは、避妊注射の接種間隔を11週0日~13週0日までとし、13週を超えた場合には、必ず妊娠の有無を確認しております。避妊注射を継続して接種している方は、接種間隔にご注意ください。
4.2年以上継続する場合は定期採血が必要になる
安全性が認められているとはいえ、2年以上継続して避妊注射を接種する場合は、半年に1度、血液検査などの定期検査を受けていただく必要があります。
定期血液検査では、ホルモン検査と、貧血がないか等を調べます。なお、血液検査は、他院で受けられた健康診断や献血の結果を持参いただいても問題ありません。
5.併用すると避妊効果が下がる薬剤・サプリメントがある
避妊注射には、基本的に併用してはいけない薬剤などはありませんが、一部の薬剤・サプリメントで避妊効果が低下してしまう恐れがあります。以下に挙げる薬剤の中に、内服中のお薬がある方は、診察時に必ず医師にご相談ください。
- ■併用注意のお薬・サプリ
- ・抗菌薬、抗生物質
- ・抗てんかん薬
- ・ハーブ系のサプリメント(セイヨウオトギリソウ/セントジョーンズワート)など
避妊注射のよくあるご質問
- 避妊注射はどのくらい痛いですか?
- A.痛みの感じ方には個人差があり、一概にはいえませんが、ワクチンの予防接種などの筋肉注射と同程度の痛みです。しかし、特別痛みが強い注射ではありませんので、ご安心ください。
- 避妊注射を打ったら、不妊症になりますか?
- A.いいえ。避妊注射を接種しても、不妊症にはなりません。ただし、薬剤の効果が切れ、妊娠するようになるには、最短半年~最長18カ月ほどの期間を要します。つまり、妊娠を直ちにご希望になる患者様にはおすすめできない避妊方法です。くわしくは、こちらをご参照ください。
- 避妊注射後、13週間以上経ってから避妊せず性行為をしました。妊娠の可能性はありますか?
- A.妊娠の可能性は否定できません。前回の避妊注射接種から13週0日以上経過している場合は、薬剤の効果が薄れ、避妊効果が期待できないためです。ご不安のある方は、妊娠検査薬などで確認するか、お気軽に大宮駅前婦人科クリニックにご来院ください。再度、避妊注射をご希望になる方は、妊娠の有無を確認させていただきます。
- 未成年なのですが、避妊注射はできますか?
- A.大宮駅前婦人科クリニックでは、12~20歳未満の方でも避妊注射を受けていただくことは可能です。しかし、その場合は、医師の判断による個別検討という形を取らせていただいております。18歳以下の方でも、お気軽に当クリニックにご相談ください。
- 避妊注射は日本で承認されていますか?
- A.避妊注射は日本ではまだ承認されていません。しかし、日本以外の多くの国が安全性を認めている安心できる薬剤です。
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お知らせ
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2024/3/25
エブラパッチ(避妊パッチ)が入荷いたしました。