梅毒

梅毒が感染した部位に、小豆〜小指大のしこりが生じます。軟骨程度の硬さで、中心部が硬く盛り上がっているのが特徴です。しこりは痛みを感じる場合と、感じない場合があり、ニキビと間違えることもあります。男性は亀頭・陰茎・亀頭と陰茎の間（冠状溝：かんじょうこう）・性器周辺の皮膚に症状が現れることが多く、女性は腟の中（子宮腟部）・小陰唇・大陰唇などに症状が出る場合が多いです。また、男女ともに、咽頭粘膜・口腔粘膜に症状が出ることもあります。

頸部や鼠径部など、感染した部位の周辺にあるリンパ節が硬く腫れます。痛みなどの症状はなく、時間の経過とともに消失していきます。

梅毒が感染した部位に、浅い潰瘍ができます。男性は亀頭・陰茎・亀頭と陰茎の間・性器周辺の皮膚に生じ、女性は腟の中・小陰唇・大陰唇などの皮膚に生じることが多いです。また、男女ともに、咽頭粘膜や口腔粘膜にも症状が出ます。

小豆〜えんどう豆大の赤茶色の盛り上がり（隆起）が、腕・脚・手のひら・足の裏・背中・腹部などに生じます。症状は男女とも同じ部位にできます。

赤茶色の濡れたブツブツ（発疹）が、手のひらや足の裏に生じます。このブツブツには、銀白色のフケのようなものがついているのが特徴です。痛い・かゆいなどの症状はありません。

顔・体・手足に、円形のピンクのアザが生じます。薔薇の花びらのような形の湿疹のため、バラ疹と呼ばれます。痛み・かゆみはありません。

扁平状のピンク〜薄い灰色のイボが、性器または肛門周辺に生じます。梅毒トレポマーレが多く存在し、感染源になる可能性が高いと考えられています。

顔・手の甲・足の裏・四肢に加え、体幹を中心に膿を含むイボが生じます。免疫力が低下している場合や、全身状態が悪い場合に生じることが多いです。

皮膚の一部または複数が、色素細胞が障害されることで白くなります。

手足の爪や周辺部位が赤く腫れます。

咽頭粘膜・口腔内粘膜・口唇などに炎症が生じ、乳白色や赤色に腫れます。

眉・頭の毛髪が抜けます。脱毛は広範囲の場合やまだらな場合があり、まつ毛にも脱毛症状が生じることがあります。

腫れ・赤み・ふやけるなどの炎症が、喉の奥の扁桃を中心に生じます。

骨・筋肉・皮下組織に、硬く大きなしこりが生じます。ゴム腫は組織を破壊するのですが、鼻の骨は破壊されやすいため「梅毒になると鼻が落ちる」と昔からよく言われていました。