トリコモナス膣炎

Trichomoniasis

トリコモナス膣炎とは

トリコモナス腟炎とは、腟トリコモナス原虫という寄生虫によりおこる感染症です。性行為だけでなく、タオル・下着・便器・浴槽の共有でも感染する可能性がある性病で、性器内に「膣トリコモナス原虫」という微生物が入り込むことによって発症します。そのため、性行為を経験したことのない男女や閉経後の女性、子どもにも感染する可能性があります。

また、感染率が高いこともトリコモナス腟炎の特徴で、若年層から中高年層まで幅広い年代で感染者がいます。ただし、20〜50%程度の感染者は無症状の場合がありますが、流産や不妊の原因になる可能性があるため、定期的な検査で早期発見し、できるだけ早く治療を開始することが重要になります。

トリコモナス腟炎の症状

トリコモナス膣炎の主な症状をご説明します。以下の症状に当てはまったら、早急にクリニックを受診するようにしましょう。また、トリコモナス膣炎は5〜14日程度潜伏期間があると言われています。

女性のトリコモナス膣炎の症状

女性のトリコモナス膣炎の症状

女性特有のトリコモナス膣炎の症状は下記の通りです。

・においが強いおりものが増加する
・白くて泡状のおりものが増加する
・腟や外陰部の強いかゆみ、痛みがある

女性がトリコモナス腟炎に感染した場合、おりものの異常が見られるため、比較的感染に気付きやすいです。しかし、中には上記のような症状が現れない場合もあるため、無症状のまま性行為を行い、感染を広めてしまう可能性があります。また、女性の場合は、膣以外にも膀胱・子宮頸管・尿道へ感染する可能性があります。これらの部位に感染することで、早産・不妊症・卵管炎・子宮内膜炎などのリスクが高まってしまうため、早期に治療を開始する必要があります。生理中は腟トリコモナスが特に繁殖しやすいため、家族やパートナーと、タオルを共有するのは避けてください。

男性のトリコモナス感染症の症状

男性のトリコモナス感染症の症状

男性特有のトリコモナス感染症の症状は下記の通りです。

・軽めの排尿痛
・尿道からの分泌物(膿)

男性が腟トリコモナスに感染した場合、尿道への感染が多いですが、症状を感じないことがほとんどです。また、腟トリコモナスが尿道に感染した場合は、排尿によって体外に排出されることがあるため、性行為後に排尿することで、トリコモナスの感染を防ぐことができると言われています。また、前立腺や精のうに腟トリコモナスが寄生した場合には、前立腺炎や尿道炎の原因となります。そのため、女性同様、検査を定期的に受けるほうが良いでしょう。(※当クリニックでは、男性のトリコモナス検査を承っておりません。お近くの泌尿器科もしくは性病科を受診していただくようお願いいたします。)

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診療時間 10:00~19:00 ※最終窓口受付 18:30

トリコモナス腟炎の治療方法

基本的にトリコモナス腟炎は、抗原虫薬の服用で治療が可能です。治療期間はおよそ10日で、再検査で異常が見つからなければ完治となります。薬を服用する際には、アルコール摂取を控えるようにしてください。飲酒は悪心・頭痛・腹痛・紅潮・動悸・嘔吐などの副作用を誘発する恐れがあります。また、女性は腟錠を用いて治療する場合もあります。

トリコモナス腟炎の
検査方法と費用

自費診療 4,400円

女性のトリコモナス検査では、おりものを検査します。症状が出ていなくても、トリコモナス検査は可能なため、定期的な検査をおすすめします。※上記は税込み価格です。

トリコモナス腟炎のよくある質問

トリコモナス腟炎は自然治癒しますか?
A.トリコモナス腟炎は放置していても、自然治癒することはありません。また、女性が腟トリコモナスに感染した場合、早産・不妊症・卵管炎・子宮内膜炎、男性が感染した場合は前立腺炎・尿道炎の原因にる可能性があるため、必ずクリニックで適切な治療を受けてください。
トリコモナス腟炎の治療は市販薬でできますか?
A.通販や薬局で販売されている市販薬では、トリコモナス腟炎の治療はできません。そのため、症状が見られる場合には、クリニックで適切な治療薬を処方してもらいましょう。
腟トリコモナスはどのように感染するのですか?
A.主な腟トリコモナスの感染経路は性行為によるものです。しかし、原虫が原因で発症するトリコモナス腟炎は、タオル・便器・浴槽などの共用でも感染する可能性があります。そのため、性行為の経験がない男女や子どもでも、感染する場合があります。
トリコモナス感染症を予防する方法はありますか?
A.コンドームを使用することで、トリコモナス感染症は予防できます。性行為以外にも、感染者と一緒に入浴したり、濡れたタオルを共有したりすることで、感染してしまう可能性があるため、注意してください。また、生理中は特に腟トリコモナスが繁殖しやすい時期となるため、家族やパートナーとタオルの共有などは避けてください。腟トリコモナスは感染力が強く、パートナー間で感染させあう「ピンポン感染」が多いことも特徴です。定期的な検査を受けていただき、感染が発覚した場合には、性行為を控え早急に治療を開始しましょう。
トリコモナス腟炎の治療は保険適用されますか?
A.基本的に、トリコモナス腟炎の症状が見られる場合には、保険適用で治療が受けられます。しかし、ブライダルチェックや定期検診としてトリコモナス腟炎の検査を受けられる場合は、保険適用されません。あらかじめご了承ください。

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  • 2024/3/25

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