婦人科検診とは
婦人科検診とは、生理不順や不正出血、性感染症など、女性特有の症状を検査する、婦人科の健康診断のようなものです。なんらかの症状をお持ちの方が検査を受けたり、結婚前にブライダルチェックとして婦人科検診を受けたりすると思われがちですが、婦人科検診はすべての方に、できれば1年に1度は受けていただきたい検査内容となっています。
婦人科検診では、婦人科疾患の早期発見や、妊娠に関わる病気の有無などを調べることができます。特に、子宮や卵巣などに関する婦人科系の病気は、早期発見・早期治療が重要ですが、自覚症状を伴わない場合が多いのです。そのため、症状がなくとも、定期的に婦人科検診を受け、異常が見つかった場合には、早期治療を始める必要があります。
ブライダルチェックについて
ブライダルチェックは、妊娠や出産を希望される女性に受けていただきたい婦人科検診です。ブライダルチェック=結婚前に受ける検診と思われがちですが、婦人科疾患の早期発見につながる検査ですので、結婚前・結婚後・結婚のご予定がない場合に関わらず、すべての女性に受けていただきたいと考えております
また、妊娠期間中は身体がデリケートな状態になっているため、通常は大きな問題のない疾患であっても、母体や胎児に影響を及ぼす場合があります。そのため、将来妊娠を検討されている方は、事前にブライダルチェックを受けることをおすすめします。
ファーストステップチェック
(20代の方向け)
生理痛や生理不順、経血量など、生理に関するお悩みは尽きないかと思います。「お腹が痛いけど薬を飲めば大丈夫だし、病院には行きたくないな」このように考えている方が多いのではないでしょうか。しかし、いつもの生理痛や生理不順の裏には、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜症・月経困難症などの婦人科疾患が隠れている場合があります。これらの病気は、生理痛や下腹部痛などに現れることがありますが「いつもの生理痛」として見落とすことが多いです。
当クリニックでは、このような婦人科系の疾患を見逃さないために、性成熟期を迎えた20代の女性に向けて、婦人科検診を推奨しております。婦人科検診は、何歳から受けるべきなどの決まりはありません。ご自身の身体について、病気の有無を知るファーストチェックとして、一度婦人科検診を受けてみてはいかがでしょうか。また、生理のことや月経前症候群(PMS)にお悩みの方も、お気軽に当クリニックまでご相談ください
20歳以上の女性推奨|2年に1回受けたい検査
婦人科検診の中には、2年に1回は受けたほうが良い検査があります。どちらも大切な検査なので、確認しておきましょう。
子宮頸がん検査(子宮頸部細胞診)
子宮頸がん検査は、その名の通り、“子宮頸がん”を発見するための検査です。子宮頸がんは、性行為によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因となります。そのため、性交経験がある20歳以上の女性全てに、受けることが推奨されている検査です。検査を受ける間隔は、日本医師会で2年に1回が推奨されています。子宮頸がんの進行はがんの中でもゆっくりなため、2年に1回で良いとされていますが、不安な方は、毎年受けても問題はありません。もちろん、早期発見ががんの治療には、非常に有効なため、毎年受けられる方も数多くいらっしゃいます。
HPV遺伝子検査
HPV遺伝子検査は、子宮頸がんの原因となるHPVの中でも、がんに進行するリスクが高い“高リスク型HPV”に感染しているかどうかが分かる検査です。HPVは、性交経験のある女性なら、一生のうちに一度は感染するといわれるほどありふれたウイルスで、性行為によって感染します。他の性感染症と異なり、コンドームでは、十分な予防にはなりません。HPV遺伝子検査の方法は、子宮頸がん検査と同様なため、子宮頸がん検査をお受けになるタイミングで同時に受けられることをおすすめします。
婦人科検診で検査する項目一覧
子宮頸がん検査 (子宮頚部細胞診) |
子宮頸がん検査では、綿棒やブラシなどの器具を用いて、子宮の入り口の部分の粘膜細胞を採取します。採取した粘膜細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞になりかけているもの(異型細胞)の有無を確認します。性行為の経験がある方を対象とした検査です。 |
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経腟超音波検査(エコー) | 経膣超音波検査では、エコーの機器を膣内に挿入し、子宮や卵巣の大きさ・位置・形・状態・腫瘍の有無などの異常を調べます。子宮内膜の異常・子宮筋腫・卵巣腫瘍の有無・卵巣腫瘍の種類・妊娠の有無・子宮周囲にたまった腹水や血液の有無・排卵予想など、あらゆることがわかる重要な検査です。 |
性感染症検査 | 性感染症(性病)検査では、性感染症(STD)の種類によって、おりもの検査や血液検査を受けていただきます。当クリニックでは、クラミジア・梅毒・淋病・カンジダ・トリコモナス・HIV(ヒト免疫不全ウイルス)・単純ヘルペス・B型肝炎・C型肝炎・成人T細胞白血病の検査を行なっております。性感染症についてご説明しておりますので、くわしくはこちらをご覧ください。 |
風疹抗体検査 | 風疹抗体検査では、血液検査により風疹の抗体の有無を調べます。風疹は、風邪のような発熱などの症状と、全身に発疹が生じる感染症です。妊娠中の女性が風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群(心疾患・難聴・白内障・緑内障などの障害)を起こす可能性があります。そのため、妊娠を希望される方は、事前に風疹抗体検査を受け、抗体が少ない場合には、ワクチンを接種するようにしてください。 |
B型肝炎 | 血液検査によって、B型肝炎ウイルス(HBV)の有無を調べます。HBs抗原(HBVの外殻を構成するたんぱく質)が血液中にあるかを測定し、陽性の場合には、B型肝炎ウイルスが体内に存在すると考えられます。検査で陽性が出た場合には、肝酵素の値などもあわせて確認し、適切な治療や経過観察を受ける必要があります。 |
貧血検査 | 血液中の赤血球(RBC)ヘモグロビン(Hb)ヘマトクリット(Ht)の値を調べることで、貧血の状態がわかります。貧血の中でも、鉄欠乏性貧血が最も多く、成人女性の約10%が当てはまり、約40%が予備軍と言われています。鉄欠乏性貧血は、基本的に食事療法と鉄剤の服用で改善が期待できます。他にも、難病である再生不良性貧血、ビタミンB12の欠乏による悪性貧血、赤血球が壊れやすい溶血性貧血、病気が原因で生じる二次性貧血などの種類があります。 |
甲状腺機能検査 | 甲状腺機能検査では、血液検査によって、甲状腺ホルモンの過不足を調べます。甲状腺ホルモンの過不足は、自覚症状がなくても、心臓や肝臓に負担をかけてしまい、様々な病気の原因となってしまいます。妊娠中に甲状腺ホルモンの過不足が生じると、流産・早産・高血圧の原因になったり、胎児に影響を及ぼしたりする場合があるため、妊娠前にきちんと検査する必要があります。 |
婦人科検診の費用
子宮頸がん検診 細胞診・超音波検査含む |
5,500円 |
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子宮体がん検診 細胞診・超音波検査含む |
5,500円 |
頸+体がん検診 細胞診・超音波検査含む |
8,800円 |
子宮頸がん+超音波検査 +HPV遺伝子検査 |
11,000円 |
頸+体がん検診 +HPV遺伝子検査 超音波検査含む |
13,200円 |
超音波検診 | 3,300円 |
※診察料込みの費用です。
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2024/3/25
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