性交痛の治し方|病院でできる治療とセルフケア

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性交痛の治し方

性交痛とは、性行為(セックス)のときに感じる痛みの総称です。性交疼痛症といいます。この痛み(性交痛)は、女性の身体的・心理的要因が関係する症状であり、婦人科における診療対象の一つです。

「痛みがあるのは仕方ない」「相談するのは恥ずかしい……」と思われる方も多いですが、婦人科の疾患が原因であるケースも多く、適切な診察・治療によって改善する可能性があります。

このページでは、性交痛の主な原因と、婦人科で行える治療、自宅で実践できるセルフケアについて解説します。

性交痛の原因

性交痛の原因は一つではなく、身体的な異常や疾患によるもの、あるいは心理的な影響が関与する場合があります。特に身体的要因については、治療の対象となる疾患が隠れているケースもあるため、医師による診察が大切です。

身体的要因

性交痛の背景に、以下のような器質的な原因(身体の構造や疾患によるもの)が関与している場合があります。「器質的」とは、臓器や組織の形・機能に異常がある状態を指し、目に見える変化や、医学的に確認できる疾患が含まれます。

萎縮性腟炎、性感染症、子宮内膜症、処女膜強靭症などは、いずれも婦人科での診察・検査によって診断・治療が可能です。

心理的要因

性交痛には、身体的な問題に加えて、心理的な緊張や不安が影響しているケースもあります。

心理的ストレスにより、無意識のうちに骨盤周辺の筋肉が緊張すると、挿入時の痛みにつながりやすいです。身体的な要因が見つからない場合、こうした心理面の影響を考慮しながら、診療を進めていきます。

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病院でできる
性交痛の治療

性交痛の原因は多岐にわたりますが、婦人科では症状や現在のご状況を伺いながら、必要な検査・診察を行います。身体的な異常がある場合には、原因となる疾患の特定と治療が可能です(※一部、大宮駅前婦人科クリニックでは取り扱いのない治療もあります)。

1.性病・婦人科疾患の検査と治療

性交痛の原因として、性感染症や婦人科疾患が関与しているケースも少なくありません。たとえば以下のような疾患が、性交時の痛みを引き起こします。

クラミジア感染症:腟や子宮頸管に炎症を引き起こし、性交時の刺激で痛みを感じる場合があります。自覚症状がない場合も多いため、検査による早期発見が大切です。

カンジダ腟炎:かゆみやおりものの変化に加え、腟内の炎症によってヒリヒリした痛みや灼熱感を伴うことがあります。

子宮内膜症:子宮外に内膜様組織が存在する病気で、挿入したときに奥に痛みを訴えるケース(深部性交痛)が多くあります。

腫瘍性病変:子宮頸がん、子宮体がん、子宮筋腫、卵巣腫瘍などが圧迫や炎症を引き起こし、性交時の痛みや違和感につながる場合があります。

これらは、問診・内診・超音波検査・おりもの検査・血液検査などを通じて診断を行い、必要に応じて薬による治療や経過観察を行います。症状を我慢せず、早めにご相談いただくことで、早期治療・改善が可能です。

2.女性用バイアグラの処方

性交時の不安や痛みを軽減する選択肢の一つとして、大宮駅前婦人科クリニックでは女性用バイアグラの処方を行っています。

バイアグラの有効成分には、血管を拡張し、血流を促進する働きがあります。これを内服すると、全身の血流が促され、感度や腟の潤い(濡れやすさ)の変化、緊張の緩和(リラックス状態)といった効果が期待できます。

ただし、すべての性交痛に効果があるわけではなく、服用には医師の診察が必要です。また、血圧・心疾患など、既往症との関係により、内服を控えるべき方もいるため、安全性を確認したうえで、処方を行っています。

3.処女膜強靭症の処置

処女膜強靭症

処女膜強靭症は、処女膜が生まれつき通常よりも厚く、伸びにくいために、挿入時に強い痛みや抵抗が生じやすい状態を指します。

性交時に痛みや出血が続く、タンポンの挿入がうまくいかない、婦人科診察時に腟の入口が狭く内診が難しいと言われたなどの経験がある場合は、処女膜強靭症の可能性が考えられます。診察では、腟の状態を確認する内診や超音波検査などを用いて確認します。

4.萎縮性腟炎の診断

萎縮性腟炎は、女性ホルモン(エストロゲン)の低下により腟の粘膜が薄くなり、乾燥や炎症を起こしやすくなる状態です。更年期や授乳期の女性に多く見られ、性交痛の原因となることがあります。

性交時の痛みに加え、かゆみや乾燥感、排尿時にしみる感覚などを伴う場合もあります。治療には、腟錠やクリームなどの局所ホルモン療法が用いられます。

5.カウンセリングの紹介

性交痛には、過去の経験や性に対する不安、パートナーとの関係性など、心理的な要因が関係している場合もあります。

身体的な異常が見つからない場合でも、こうした心理的背景に配慮した診療を行うことが大切です。受診に不安がある方も、安心してご相談ください。

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バイアグラは女性が
飲んでも大丈夫?

女性用バイアグラの効果

バイアグラは、もともと男性の勃起不全(ED)治療薬として知られていますが、女性が使用した場合でも、体内の血流促進による性的感度の改善が期待されています。

血流が良くなることで身体が温まり、感度や腟の潤い(濡れやすさ)の変化、緊張の緩和につながる可能性があります。

ただし、すべての性交痛に効果があるわけではなく、服用には医師の診察が必要です。体質や既往症、他の薬との関係によっては、服用できないケースもあります。大宮駅前婦人科クリニックでは、医師が症状や体調・既往歴等を確認したうえで、安全な処方を行っています。

ご希望の方は診察時にご相談ください。

女性用バイアグラの費用

女性用バイアグラ25㎎ 1回分1錠 300円
3回分3錠 800円

大宮駅前婦人科クリニックは、女性用バイアグラを取り扱っている数少ないクリニックです。処方は自由診療となり、保険は適用されません。あらかじめ、ご了承ください。

女性用バイアグラの処方が難しい方

  • ・心疾患
  • ・重度の肝障害
  • ・6か月以内の脳卒中、心筋梗塞
  • ・医師が危険と判断する高血圧、低血圧 など

これらに該当する可能性がある場合や、現在服用中のお薬がある方は、必ず診察時にご申告ください。

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自宅でできる性交痛の
4つのセルフケア

  • 01
    リラックスできる環境を整える
  • 02
    潤滑剤(ローション)を使う
  • 03
    骨盤底筋のトレーニングやマッサージ
  • 04
    セルフプレジャーによるケア

性交痛には、医療的な治療に加えて、日常生活の中で取り入れられるセルフケアも役立ちます。ここでは、自宅で実践できる代表的な4つの方法をご紹介します。

1.リラックスできる環境を整える

緊張や不安は、骨盤周辺の筋肉のこわばりや血流の低下につながり、性交時の痛みに影響します。落ち着いた照明、心地よい室温、リラックスできるアロマの香りなど、自分が安心できる空間を整えると、身体と心の緊張をやわらげる助けになります。また、不安が強い状態で無理に行為を進めることは避けましょう。

2.潤滑剤(ローション)を使う

腟内が十分に潤っていない状態で挿入すると、摩擦が生じて痛みを感じやすくなります。潤滑剤を使用すると滑りが良くなるため、痛みや違和感の軽減が可能です。ただし、一般的に「ローション」として販売されている製品の中には、腟内への使用が推奨されていないものも多くあります。成分表示や注意書きをよく確認してから購入しましょう。

3.骨盤底筋のトレーニングや腟マッサージ

骨盤底筋は、排尿や腟の開閉に関わる筋肉で、過度な緊張が性交痛の原因になります。軽いストレッチや、腟周り・腟内のマッサージを取り入れると、筋肉がほぐれやすくなり、痛みの予防や緩和につながります。腟マッサージは出産時の会陰裂傷を防ぐために用いられているほか、萎縮性腟炎の予防にも効果的です。

4.セルフプレジャーによるケア

自分の身体に触れ、どの部分に痛みが出やすいかや、どのような刺激が心地よいかを知っておくことは、緊張をやわらげる助けになります。セルフプレジャーを通して感覚を理解しておくと、性行為に対する不安が和らぎやすいです。

ひとりで悩まず、
まずは医師に相談

性交痛は、身体的な異常や疾患、ホルモンバランスの変化、心理的な要因など、さまざまな背景が重なって起こります。セルフケアで症状がやわらぐ場合もありますが、痛みが続いたり、だんだんと痛みが強まったりする際は、医療機関での診察を通じて原因を正確に見極めることが大切です。

大宮駅前婦人科クリニックでは、性交痛に関するご相談を丁寧にお伺いし、女性の身体に寄り添った治療とサポートを行っています。また、女性用バイアグラの処方にも対応しており、ご希望に応じてご案内が可能です。

症状やお悩みに応じて、お一人おひとりに最適なご提案いたしますので、まずは一度、ご来院ください。

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お知らせ

  • 2024/3/25

    エブラパッチ(避妊パッチ)が入荷いたしました。